ippo: 2008年2月アーカイブ
これだけたくさんのクレジットカードが世に氾濫していると良い話ばかりではありません。
中にはちょっと怪しい話もチラホラ。カード犯罪や偽造カード事件などは明らかに犯罪行為なので論外ですが、違法と言い切れずグレーゾーンにあり、一部では注目を集めているものがあります。
これを読んでいる皆さんはあまりご存じないかも知れませんが、よくスポーツ新聞の広告欄に「クレジットカードのショッピング枠を現金化」というコピー文が躍っているのを見たことはありませんでしょうか。これは一体何でしょう?
クレジットカードには限度枠というのがあり、それは2つに分類されています。ひとつはショッピング枠と言って、そのカードを使ってお買い物を出来る限度枠です。もうひとつはキャッシング枠と言って、そのカードを使って現金を借りられる枠です。そもそもクレジットカードは買い物をするためのものですから、ショッピング枠よりもキャッシング枠は小さめに設定されています。例えばショッピング枠が50万円だとすればキャッシング枠は20万円と言った具合です。
話は変わって、あちこちの消費者金融からお金を借りて返済が苦しくなっている人のことを多重債務者と言います。収入がキチンとあって返済が出来ているのなら多重債務そのものは問題ではありませんが、資金繰りが悪くなって月々の返済が出来なくなってくると、パンクは時間の問題です。すでに消費者金融でお金を借りられる枠いっぱいまで借りてしまっている人がクレジットカードを持っている場合、注目するのはショッピング枠です。多重債務で苦しんでいる人ならそのキャッシング枠はすでに満杯になっていると思いますが、ショッピング枠は無傷に近い状態で残っているはずです。
そこで「カードを現金化」という業者の登場となるわけです。先ほどの例のように20万円のキャッシング枠をいっぱいまで使ってしまっている人のショッピング枠が50万円があるとすれば、それを現金化出来れば返済の足しに出来るはずです。
実際にこれらの業者はどうやって現金化しているのかと言いますと、ほとんどの場合は指定の窓口にて、カードで金券を買うように指示をしてそれを額面の80%程度で買い取ることによって現金化したり、自社でブランド物などをカード決済で販売してそれをすぐに買い取るなどの方法が取られます。この方法だと確かにショッピングをしながら現金を手にすることは出来ますが、額面は8割前後に減ってしまうことと、その支払い期日が必ずやって来ることをお忘れなく。